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汗を着こんでいたコートの裾で拭った

それは、真冬の12月の半ばの時期だった。ある男は、電車に乗り合わせていた。日が暮れるのが早く夕方18時を過ぎると、窓から見える外は完全に真っ暗になっていた。電車内は、人が多く混雑していた。乗り合わせの乗客たちは、年代も幅広くたくさんの人間がそこにはいた。男は、4車両めの片隅の座席に何とか腰掛けていた。男は、電車を降りるまでの間、揺れ動く電車の中を何もなかったかのようにじっとしていた。ただいつもではない違和感が漂っていた。

男の脇の下から何か汗のようなものが、出ていた。それは、額にも及んでいた。男は、苛立ちを感じ始めていた。確か前にも同じ状況で似たような事があった。その時も今と心境は同じだった。ハンカチを持つ習慣のない男は、着こんでいたコートの裾で額の汗を拭った。

手のひらにも汗は及んでいた。今は、夏でもなかった。この異様な空気は何処からくるのだろうと考えていた。周りを見渡すと乗客の顔立ちが、男の片隅の席から、見渡せた。そこには、たくさんの人間の情念が何かを発しているように見えた。

手のひら汗原因ガイド | 手のひらの汗の緊張した時の対策